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映画感想文『浮草』 採点:昆布巻きせんべい (非レビュー&非批評)

『浮草』を見た

BSで放送されたのを録画していたので、見てみました。長さはほぼ2時間です。映画は2時間に限りますね。ちょっと飽きてきたかなというころには、そろそろ終わりだからがんばって見よう、と思えます。

この映画には有名俳優たちがいっぱい出てきます。若尾文子とか、中村玉緒のお父さんとか、川口なんとか探検隊の川口さんとか。でもみんな昔の人なので、ほとんど知りません。だからそういう有名俳優たちも、無名の俳優としてみることができます。こういう意味では古い映画を見るのはいいですね。


みんな口調が棒読み

見所の一つがみんなの棒読み演技です。どの俳優もあんまり抑揚のない口調でしゃべります。とても平坦な口調です。聞き取りやすいですが、あー棒読みだなーと感じます。味がありますが、棒読みなんだよなーと感じます。しかし、それがやっぱりいいのかもと思わせます。

そう思わせるのは、しゃべっている俳優1人にたいして真っ正面からカメラを向ける撮影方法のためだと思います。とにかく1人の俳優の顔だけが映っている時間が長い映画です。AさんとBさんが会話をしているシーンがあるとしたら、まずAさんのバストショットでAさんの台詞が流れます。するとすぐにカットが切り替わって、今度はBさん1人のバストショットが映されてBさんの台詞が入ります。それが終わるとまたAさんに戻って・・・と繰り返されます。こんな感じで進みますので、1人の顔だけが映っている時間が長くなります。

テンポはあんまりよくありませんが、しかし俳優の顔を正面からしっかりと見ることができる写し方ですので、俳優の表情をしっかりと見ることができます。だから、口調に抑揚がなくても顔の表情からその人物の感情を補完しながら見ることができるのです。

例えば中村玉緒のお父さんなんかは歌舞伎の役者さんらしいので、顔の動きがちょっとくどいくらいに豊かです。しゃべり方はそんなに派手ではなく、むしろ始終同じような口調でしゃべりますが、その顔のパーツがよく動くので、そこから否が応でも感情を読み取らされてしまいます。面白い撮り方だと思います。


ちょっと落語っぽい

「笑い」と「泣き」がちょくちょく入ってきます。バランスはとても落語に似ていると感じました。だから見ていて飽きません。落語は言葉だけで表現する物語ですからテンポが大事です。そのテンポに似ているので、映画としてはかなりリズムがよく進行していきます。これから僕が映画を撮るとしたら落語をまねてみることでしょう。落語っぽい映画が撮れれば、そんなに外さないと思います。

笑いのタイプも、個人的には好きなものでした。ぎりぎり声を上げて笑うかどうかというくらい。お腹が痛いほど笑わせられるとストーリーに入れませんので、そのくらいがちょうどいいですね。


食べ物採点

食べ物に例えて採点すると「昆布巻きせんべい」です。見た目はそんなにそそりませんが、食べてみるとおいしいです。結構おすすめですが、おすすめされても食べる人は少ないかなあ、という映画です。
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